腸内環境が体に与える影響 前編

私たちが生活する上で「食事」は欠かせないものとなっていますが、食べたものは腸で分解され、吸収するというはたらきがあります。

それぞれ別の場所にある器官ではありますが、「五臓六腑」全てが、互いに影響しています。

◎脳と腸の関係性

脳と腸の相関関係ということで、この2つは、遠く離れた器官ですが、互いに影響しあっています。

特に”自律神経”や”身体を構成する重要な物質”の点で、この2つの関わりはとても大きいです。

◎腸は「第二の脳」とも呼ばれる

腸には神経が多く集中しているため、「第二の脳」と呼ばれています。

そして、この神経は当然脳とも繋がっているので、日常的に密接な関わりを持っています。

つまり、脳で感じたことというのは、神経を通して、腸にも伝わっているのです。

ストレスや緊張が原因となるお腹の痛みや下痢、便秘などがあるのも何となく理解できたのではないでしょうか?

また、最近よく耳にする過敏性腸症候群やクローン病といった難病もストレスが原因の1つとされているので、このことからも、脳と腸の繋がりがみえてきます。

◎脳が消化器官に与える影響

脳はストレスがかかると、体内の神経を通じて、腸にサインを送ります。

仕事や人間関係、いろいろなストレスが生じた時に”お腹”に症状が出るのは、これが理由です。

◎腸が脳に与える影響

腸壁(ちょうへき)には、1,000種類、100~1,000兆個ものの細菌が住んでいるといわれています。

「細菌」といっても悪いものばかりではなく、善玉菌とされる乳酸菌やビフィズス菌もあります。

ただ、大腸菌やブドウ球菌といった病原性細菌も多くあるため、”腸内環境を整えること”が重要とされているわけです。

このように腸には多くの細菌が常駐していますが、このうち、腸内フローラは、心身にも大きな影響を与えるものとして今注目されています。

他にも、鬱病、自律神経失調症、不妊症の治療に重要なセロトニンの原料となるものですので、腸内環境を整えることは、全身の健康に役立つといえます。

次回、”腸内環境が体に与える影響 後編”では、腸内環境が良くなると/悪くなると具体的にどうなるのかについて、お話させていただきます。

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