心身を強くする「中脘」
春、夏に体調を崩す方も多いです。外界の陽気が日に日に増す春と夏を乗り切るには、その陽気に対応するため、私たちにも「陽気」が必要になります。十分な陽気が身体に供給されていないと、暖かさと一緒に体調不良が現れます。
例えば、5月病等が良い例です。精神的に不安定になりやすく、うつの症状が出る方も増えます。
また、”ストレス太り”も陽気不足が原因です。
精神的なストレスが陽気不足の要因となり、身体に追い打ちをかけます。
ストレス解消のために、お酒を浴びるほど飲んだり、やけ食いをしたり、甘いものを食べたりする人は多いです。胃痛や便秘、下痢の症状も出やすいです。
このようにストレス太りの原因は暴飲暴食にあるように思えますが、根本的な原因はまた別のところにあります。「気」と呼ばれるエネルギーの不足や滞りが主な原因なのです。
気が不足し、停滞すると、胃に入った食べ物が消化しにくくなります。身体の欲する陽気が十分につくられていないからです。ここにストレスが加わると、さらに陽気を必要とし、暴飲暴食に繋がります。
そんな時におすすめなのが、「中脘」(ちゅうかん)と呼ばれるツボです。みぞおちとおへそを結んだ線の中間に位置するツボです。
このツボを3秒程度、1日3回ほど押すと胃腸の調子が整います。食事の前にツボを押すと効果的です。
また、不眠症にも効果のあるツボです。なかなか寝付けない方はこの「中脘」を就寝前に5秒くらい長めに押してリラックスしてみてください。
「中脘」は消化吸収をサポートするツボですので、夏バテや夏風邪の予防にも効果的です。
夏は春よりも暖かく、陽気を多く必要としますので、「中脘」を押す習慣をつけ、胃腸の調子を整えつつ、元気に乗り切りましょう。